今回はジクサーのメンテナンス。
クラッチワイヤーのグリスアップです。
お店でお願いしなくても自分で簡単にできるので
コレを機に試してみては?
この記事はこんな方におすすめ
- クラッチワイヤーのグリスアップ頻度は?
- 作業は自分でもできそう?
- 作業するときのポイントは?
【~目次~】
作業準備
作業準備といっても、特に特殊工具なんて
必要ありません。
必要なのは、ワイヤーオイルとふき取りようのウエスぐらいで
専用工具不要で作業できます。
グリスアップの頻度としては、1年に1回程度行えばOKです。
今回準備したワイヤーオイルはDAYTONA製
「2POTインジェクター&ワイヤーオイルセット」
インジェクターはケーブルにオイルを注入する際に
お手軽にできる専用ツールなので、不慣れな人にはマジオススメ。
わたしも普通に愛用して使ってます。
ただし、DAYTONAシリーズでちょっとポイントなのは
スプレー缶の先端ストロー形状。
この太さがインジェクターにジャストフィットなんです👍
DAYTONA製品で見ると、オイルスプレーも単体で売ってたりするのですが
ストロー形状が細いタイプが多いので
その場合、インジェクターの穴が大きくてフィットせずに溢れ出てしまうので
要注意です💦
オイル缶を使い切っても、先端ストローは保管しておくことをオススメ👍
後はふき取りようのウエスくらいで準備OK👍
クラッチワイヤーの取り外し
では、作業に入っていきます。
クラッチレバーはハンドルの左側。
①クラッチワイヤーのラインはタイラップで止まっているので
作業性をよくする為に、ニッパーで切り落とします。
②クラッチレバー根本のカバをめくりあげてアジャスターが
見える状態にします。
③クラッチレバーロックナットを緩めます。
④クラッチレバーアジャスタを締めこんで、ワイヤーにたるみを作ります。
⑤アジャスターとロックナットの切れ込みと
クラッチハンドルの切れ込み位置を合わせます。
こうすることで、クラッチワイヤーを引き抜くことが出来ます👍
⑥クラッチワイヤーの抜き取りはハンドルの下に切り欠きがあるので、
そこにワイヤーを添わせれば下に抜けます。
クラッチワイヤーへの注油
クラッチワイヤーのオイル注入はワイヤーインジェクターを
使うと作業しやすいのでオススメ。
②二つのネジを緩めてクラッチワイヤーをセットします。
根本のパイプも挟み込むようにセットします。
ワイヤー先端側はゴムの中央に来るようにセットします。
③インジェクターのネジを均等に締め付けます。
④オイルを注入すると、ワイヤーの反対側(車体右側のクラッチ部)から
垂れてくるので、ウェスなどを敷いておきます。
⑤インジェクターへのオイル注入
インジェクターの穴があるところから、オイルを注入していきます。
飛散したり、垂れたりするのでウエスで覆いながら少しづつ注入していく。
⑥オイルを注入後、ワイヤーをそのまま前後に押引きすることで
パイプ内へオイルを誘導してやります。
⑦オイル注入 → ワイヤー押引きを交互にしていくと
ワイヤーの反対側から徐々にオイルが染み出てきます。
ポイント
オイル注入は少なめにして、ワイヤー押引きを交互にすること
オイルが反対側から出てこないからと、多く注入し過ぎると
パイプ内にオイルが溜まってしまい、いつまでもオイルが染み出てきてしまい
ふき取りが大変になってしまいます。
ワイヤーを押引きしてオイルを誘導してあげることで
必要最小限のオイル量で潤滑することができます。
クラッチワイヤーの組付け
クラッチワイヤーのグリスアップが完了したら、組み戻しますが
その前に、アジャストナットもグリスアップをお勧めします。
アジャストスクリューを取り外して、ウレアグリスやシリコングリスを
ネジ部に薄く塗布します。
こうすることで、ネジ部の齧りつきを防ぎ
スムースにクラッチの遊びも調整が出来ます👍
後は取り外しの逆の手順で、ワイヤーの通り道を合わせて
クラッチワイヤーを組み戻します。
アジャスター(クラッチの遊び)の調整
ワイヤーを組付け、アジャスターを緩めてクラッチの引き代や
レバーの遊びを調整していきます。
ここは結構ポイントで、ちゃんと遊びを作っておかないと
レバーを離しても、クラッチを引いた状態になってしまい
クラッチ盤の消耗や、クラッチが滑ってしまうなど
不具合が出てしまいます💦
アジャストナットを緩めて、クラッチレバーの引き代を調整します。
クラッチレバーを握りながら、車体を押すなどをしながら
クラッチが切れる好きなポイントに調整します。
クラッチレバーの遊びの目安は10~14㎜が推奨です。
レバーを操作しながら、クラッチ側の動きも見ます。
レバーの遊び分はクラッチが動いていないことを確認しましょう。
ポイントが決まったら、アジャストナットを締め付けて
アジャストスクリューが緩まないように固定します。
この時の目安としては、ロックナットと、アジャストスクリュー端面が
3~5㎜ぐらいが基準値となります。
まあ、あくまで目安なので
アジャストスクリューを緩めすぎてクラッチ操作をしても
外れ落ちることが無ければOKです👍
もう一つポイントとしては
ポイント
①アジャストスクリューとロックナットの切り欠きを合わせないこと。
②アジャストスクリューの切り欠きはなるべく下方向に向ける。
切り欠きがクラッチレバーとあっている場合、
クラッチワイヤーが外れる危険性がある為、必ず切り欠きは合わない位置に調整しましょう。
また、アジャスターの切り欠きが上向きだと
雨水などが入り込んだ際に、クラッチワイヤーのパイプに流入してしまうため
切り欠きは下向きにすることがオススメです。
遊びの調整②
遊びを調整する箇所はレバー部以外に、
クラッチワイヤーの反対側でも可能です。
基本的にワイヤーオイルの注油程度では、
ココでの遊びの調整は不要です。(レバーのアジャスターでOK)
もし、調整する場合はロックナットを緩めてから
アジャスタを締めたり、緩めたりすることで遊びを調整できます。
遊びの調整が終わったら、確実にロックナットを締めこむのを
忘れずに行いましょう。
スパナ2つを使いアジャスタを押さえながら、ロックナットを締めこみます。
以上でクラッチケーブルのグリスアップメンテでした。
少しでもご参考になれば幸いです。
作業動画
アイテム
DAYTONA
DAYTONAのワイヤーオイルは初めて使うなら
インジェクターセットがオススメ。
品番によっては先端ノズルの形状が違うので注意が必要💦
YAMAHA
YAMAHAのワイヤーグリースも人気があってオススメ。
インジェクターを持ってる人でグリスだけって人は
こちらがオススメ。