今回は、修理中のセロー225(2LN)のハンドルの修理のお話。part2です。
前回までは、ハンドル曲がりを直す為にブリッジ関係を緩めて試して見た訳ですが、ハンドルの曲がりは直りませんでした。
直らないところか、ステムの歪みが発覚!
なるべくお金を掛けずに直したい💦
【~目次~】
やっぱりパーツはヤフオクで探せ!
古い車両はメーカーにも在庫がない場合もあるし、そもそも新品なんてお高いのでそもそも買う気がありません。
そんな時は、やっぱりヤフオク様です!
ありました!
セローは人気車種だけに、ヤフオクは宝の山(笑)
2LN用のフォークブラケット一式ゲット~!
しかも500円で落札。安い!
まぁ、物が大きいので送料はその3倍かかりましたが・・・💦
それでも、計2000円程度で直せると思えば安いです!
ステム交換
というわけで、今回はステムの交換修理に取り掛かります。
フロント回りの固定ボルトを緩める
ハンドルキャップ、ホイールナット、トップブリッジ、アンダーブラケット、フロントキャリパーの固定ボルトを事前に少し緩めます。
車体を上げてから、強い力で緩めようとしたときに車体が傾いて倒れる危険性がありますので、事前に軽く緩めておくと安全です。
ジャッキアップ
ステム交換となると、車体を上げないと作業できません。
そのためのバイクジャッキがあると便利。
エンジン下のフレームの部分にジャッキスタンドを掛けて持ちあげます。
ジャッキで上げることで、車体を真っ直ぐに安定して支えることができます。
ビール瓶のケースなどを代用する方もいるみたいです。
前輪のジャッキアップ
エンジンの下でジャッキアップしても、どうしても前が重いのでこの状態でタイヤを抜いてしまうと、前に倒れてしまいます。
かといって、フロントの高さを持ちあげるものなんでないし・・・。
閃いた!!!
必殺の脚立引っ掛け上げ!!(笑)
フレームのいいところに、脚立の支えがハマりました(笑)
苦肉の策ですが、何とかフロントの荷重をこれで支えることができます。
前輪がわずかに浮いてます(笑)。
しかも、結構車体が安定してるので一人で作業ができる!
でも決してマネしないでください💦オススメしません。
脚立の部分が壊れたら、そのまま車体が倒れてきますので超危険です。
もし、マネするなら自己責任でお願いします!
フロント周り分解
トップブリッジや、キャリパー、タイヤを外していきます。
ブレーキのキャリパーはそのままなので、適当なフレームに結束バンドでくくりつけておきます。
決してキャリパーが外れた状態で、ブレーキレバーを握るのはダメ!絶対!
ブレーキパッドが必要以上に押し出されてピストンが外れてしまい、最悪ブレーキのエア抜きをやらないといけなくなります。
続いてフロントホークを抜いて、トップブリッジも外す。
アンダーブラケットを締め付けているナットは、特殊な形状をしている為に一般の工具では外せません。
ただ、この為だけに専用工具を買うのはもったいないので汎用工具でトライ。
マイナスドライバーでナット凹みの部分に当ててハンマーで叩くのも可能です。
この場合、ドライバーは貫通ドライバーがオススメ👍
普通のドライバーだと、柄の部分が割れます💦
ドライバーで叩く場合外す分には良いのですが、組付けの時に締め付ける場合が難しいです。
そのため、パイプレンチとかはサイズを気にせずにガッチリ噛むことができるのでパイプレンチが吉👍
ここで注意が必要なのが、アンダーブラケットのナットの下にはボールベアリングが配置されていること。
ボールベアリングは今どきの一体型ではないため、下手するとボール部がバラバラになります。
アンダーブラケットのナットを緩めて、外れた瞬間にボールベアリングがバラバラに飛び散るなんてことも・・・💦。
ナットを緩めて、外れる手前でアンダーブラケットをしっかり支えて外すのがポイント。
ステムベアリング
ナットを外すとベアリングの上皿とベアリングの球が現れます・・・。
ん・・・・・?
・・・・・・・?
YAMAHAアプリで確認してみる。
ボール22個って・・・・。
ベアリングのボールが19個も足りね~💦
消耗品は純正で注文
さすがに22個に対して3つではベアリングとして機能しないので、近くのバイクショップで注文。
YAMAHAは神のスマホのパーツリストアプリがあるので、注文も簡単。
発注したパーツは、ベアリングのセット。
検索して、部品を選びます。
因みに、ベアリングのボールの球は72円/1玉。
なので22個×72円で1628円也~。
しかも、ショップでは5円単位切り上げなので75円換算で1650円。
下側と上側のレースを含めると、Total2700円程度・・・。
ベアリング高ぇ~💦
上下のレースは、中古のままだとベアリングの球の当たりがついてるため一緒に交換を進められたので、注文しましたが・・・。
傷や、ゴリゴリした感触が無ければそこまでの必要はないかなって後から思いました💦
交換作業の続き、ステムの移植
ベアリング発注のため、日を改めて続きから作業に入ることに。
中古のステムブラケットにボルトや、ステーを移植。
下側に、スラストベアリングが付いてますが圧入されているため、外せないので今回は中古のまま使いまわします。
上側のベアリングは、注文したパーツが届いたので交換。
まず、ベアリングの下側のレースを外します。
これも圧入されていますが、したから割柄&ハンマーで叩けば外せます。
下側のレースをはずしたら、新しいレースを打ち込む作業。
圧入するときの、必殺アイテムはコレ!
ホームセンターで売ってる、金属製配管部品!
たしか、1インチのサイズがレースの外周とピッタリ。
この配管を当てがって、ハンマーで叩いてフレームに打ち込みます。
レースが斜めにならないように、全体的に平行になるように打ち込んでいく。
レースを打ち込んだら脱脂をして、モリブデングリスをたっぷりと塗る。
グリスはシリコングリスとかでも👍
ここで、発注したベアリングのボール登場!
丁度、22個しか買ってないので落としてなくしたらマジ泣く💦
レースの上に、全部乗せていきます。
マグネット式のドライバーとかで、くっ付けて作業すると作業しやすい👍
上側のレースにも、たっぷりとモリブデングリスを塗ってしっかり乗せる。
その上にカバーのキャップを乗せて、ベアリングの設置はOK。
アンダーブラケットのスラストベアリングの部分にもモリブデンをタップリ塗る。
アンダーブラケットを挿入してナットを締め付ける。
締め付けトルク?
サービスマニュアル持ってないので・・・。
適当です!緩まなきゃOK!
ステムブラケットが組めた状態で、ベアリングの軸を回して見てゴリゴリした感じや、首振りに違和感がないことを確認します。
若干、アンダーブラケット側の軸がゴリゴリした感じが・・・💦
スラストベアリングは外せなかったので、そのまま使ってるからしょうがないす。
また、今度タイミングがあったら交換したい。
これで、ステムブラケットの組付け完了👍
ハンドル曲がりの状態は?
フォークや、タイヤ、トップブリッジなどを一通り組付けます。
ハンドル曲がりはどうなったかな?
ステムブラケット交換前
交換後
真っ直ぐになってます!
治りました~。良かった良かった。
ちゃっかり、ハンドルのバーも新調しちゃいました👍
キーシリンダ―、メットホルダーの交換
ハンドル周りの組付けのタイミングで、前回買ったキーシリンダ―とメットホルダーも交換しちゃいます。
ヤフオクで、タンクの蓋を探してた時に見つけた3点セット
キーシリンダ―や、メットホルダーを取り付けるネジはトルクスという特殊なネジ。
六角レンチに似た、トルクスレンチのT30のサイズで緩められます。
メットホルダーもチャチャッと交換完了~👍
ハンドルの曲がりも治って、バイク修理が一歩前進!
もう、15~6年バイクを触ってなかったけど
バイクは乗るのも楽しいけど、苦労して修理するのも愛着が湧いて超楽しい!!
作業に必須アイテム
バイクスタンド、オフロード用
オフロードのバイクは、車高が高いのでエンジンしたから持ちあげるのが一番。
フロント周りを支えるなら、フロント用のスタンドもあると作業性が広がります。
決して、脚立はマネしないようにお願いします💦
何かと、あると色々使えるパイプレンチ。
割柄ドライバーの貫通タイプ。ハンマーで叩く場合は貫通タイプじゃないと柄が破壊されます💦
モリブデングリス。
マフラー周りの焼き付き防止にも使えるし、用途は様々。
一本あると重宝します。
特殊形状のトルクスレンチ。
余り使う頻度はないけど、要所要所の作業で必須。